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学習成果に関するレポート
派遣先大学:ダブリンシティ大学
私は2004年度の派遣留学生としてアイルランドのダブリンシティ大学に留学しました。ダブリンシティ大学での派遣留学プログラムはもちろん、新学期は通常9月の最終週から始まります。しかし、私は現地の公用語である英語に自信がなかったため、異国の地での新生活の準備期間も兼ねて8月の中旬から留学プログラム開始までの1ヶ月間、同大学内にある語学学校で英会話を中心に勉強しました。この始めの1ヶ月は、初めての体験となる英語だけの学生生活に大変役立ったと思います。9月下旬から留学生対象のオリエンテーションが始まりましたが、慣れない英語の説明とそのスピードの速さに驚きました。日本でリスニングのために聞いていたCDとははるかにスピードもアクセントも違ったので、もしプログラム開始前の1ヶ月間の語学学校の期間がなかったら、全く理解できなかったでしょう。
1学期には留学生向けの英語の授業を中心に受講しました。会話をして最後にテーマを選んでプレゼンをする授業(Oral Skills Intermediate)、グループを作り1つテーマを決めて取り組み発表する授業(Contemporary Irish Society)、日本語翻訳の授業、そして文法や英作文対策のためにケンブリッジ英検の授業を受講しました。これらの授業には1度も休むことなく出席しました。特にContemporary Irish Societyではグループ作業だったので、自分のパートをしっかり責任を持ち完成させなければなりませんでした。最初はヨーロッパ諸国からの留学生の英語力のすごさや積極性に押され、萎縮していましたが、時間がたつにつれ私もだんだん積極的に現地人や他国からの留学生に声をかけ仲良くなることができました。この学期の目標は、英語の生活に慣れ、積極的に行動することだったので、この目標は達成できたと思いました。
2学期に入ると、英語にも少し自信がついてきたので留学生向けの英語の授業と自分の専門である経済の分野の授業を5:5の割合で受講することにしました。自分が日本で勉強して、少しは知識があるとは言え、母国語意外で専門用語を聞くのはやはり難しいことなので、日本人留学生担当の先生と話しConsumer BehaviourとIntroduction to Macroeconomicsの2つの専門授業を受講しました。前者は担当教官がパワーポイントを使いながらジョークを交え授業をしていたので、頭の回転の速さが求められました。また後者は経済学の基礎だったので、以前日本で勉強していたのですが英語と日本語では単語が随分異なるので、授業についていくのに必死でした。また、専門とは関係なく中国語と文化の授業も受講しました。これは英語で他言語を習ってみたいと感じたからです。前にあげた経済分野の授業はもちろん、この授業も現時学生向けの授業なので話すスピードはネイティブの速さだったのでとても苦労しました。
この学期には期末試験にも挑戦しました。前期も成績評価を受けましたが、後期は決められた時間の中で問題を解く、記述式の試験を受けました。辞書は持ち込み可能な科目もありましたが、検索する時間が無駄になってしまうので使用しませんでした。そんなテストを受けるにあたって、私は今まで休まず出席したノートを見直し単語を覚え、今までにないくらい勉強しました。また成績評価対象のレポートも日本のものよりも文字数が多く大変でした。文の意味や構成がおかしい場合は受け取ってもらえない可能性があったので、現地の学生に添削してもらいました。この学期の目標は現地の学生に交じり専門科目に挑戦することでした。休まず授業に出席しノートを一生懸命とるだけで十分な勉強になると考えていましたし、実際に勉強になりました。当初は聴講のつもりでしたが、せっかく皆出席し宿題のレポートも欠かさず提出していたので、期末試験をうけ単位取得に挑戦することにしました。結果は留学状況報告書にあるとおり、受験したものは全て単位を取得することができました。このことは自分の大きな自信になったと同時に自分にとって大変有意義であったと思います。
授業以外でもたくさん勉強したと思います。授業後の復習はもちろんですが、毎日ニュースをきき、また新聞から1つ記事を選んで読み、分からない単語を書き出し意味調べするなど、日常でも勉強を心がけました。さらにアパートでもルームメイトと同じ時間にキッチンに行き料理をしながら話しをするなど、現地学生と出来るだけ多く話す機会を増やそうと努力しました。こういった努力のおかげで留学生活を終える頃には英語力も伸び、積極的に行動できるようになりました。さらには、海外に友達が増えるに従って日本という国を他国の人に紹介するなど国際人としての自覚も芽生えると同時に、自分の国を知るいい機会になりました。意外に知らないことが多く、困ったことも多々ありました。自分の軽い発言や行動が海外の人に間違った「日本人」を形成させてしまうことがあると、常に考え慎重に行動しました。この10ヶ月の派遣留学生活では数え切れないほどのことを経験しました。その経験は言葉には表しきれませんが、確実に言えるのは、日本にいたときには考えもしなかった見方ができるようになる、ということです。そして語学の面だけではなく、精神面でも大きく成長できたように感じます。